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(歯科治療例)歯を残す ~MTM~

2017. 9. 15.

練馬区大泉学園の歯科・歯医者 山中歯科の山中大輔です。

 

「歯が取れた」「歯が折れた」という主訴で来院される方は少なくありません。

 

虫歯が原因であることが多いのですが、ぶつけた事によって歯が折れてしまった方もいらっしゃいます。

 

以前のブログで、折れてしまった歯を「MTM」という方法で部分的に移動し、保存したケースを紹介しました。

 

MTM1 

 

歯肉の深いところで歯が残ってしまった場合、そのまま被せてしまうと、その後かならず歯肉の炎症を引き起こします。

また、被せたものがすぐに外れてしまい、結果として抜歯せざるを得ない状態になっていきます。

 

 MTM2

 

折れた状況によっては上の写真のように、健康な歯の部分が見えるまでMTM(歯を引っ張り出す場合)を行い、そのあと補綴物をかぶせることで治療が可能になります。

 

MTM3  MTM4

 

上のケースでは術後約4年経過していますが、問題なくメインテナンスを続けています。

 

当院では、このMTMを応用した治療を行うことが少なくありません。

 

下のケースでも、歯肉の下で歯が折れてしまっていましたが、写真のような装置を応用してMTM治療を行いました。

 

MTM5  

 

MTM6

 

MTM7

 

MTM8

 

健康な歯質が歯肉より上にあれば、もう一度被せて治療することができるようになります。

 

下の写真は最近治療が終了した方のものです。

 

MTM9

 

元々は虫歯があった事で歯が弱くなっていたと考えられますが、ぶつけた拍子に歯が欠けてしまっています。

 

MTM10

 

レントゲン上では隣の歯(向かって左の歯)も、歯の中央で二つに折れてしまっています。

 

精査した結果、歯肉の下で歯が折れており、歯の神経もむき出しになっている状態でした。

 

状況を説明し、歯の神経の治療後、MTMを行うことになりました。

 

MTMを行う期間は1か月から1か月半ですので、前歯の治療の場合には、下の写真のような仮の歯を接着しておきます。

 

 

MTM11  MTM12

 

MTMが終わった後、補綴物を装着しました。

 

MTM13

 

MTMをすることで、予知性の低い歯(将来的に抜歯になりそうな歯)を保存することができるようになります。

 

 

逆に、予知性の低い歯は抜歯し、早期に確定的な補綴治療(ブリッジやインプラント)を行うことで、治療期間の短縮や、治療の成功率を上げることは可能かもしれません。

 

しかし、様々な治療法を応用して歯を保存していくことは、口腔内にとって重要だと考えています。

たとえ、「数年間しかもたなかった」という結果になったとしても、その間のメリットを考慮し、積極的に歯を保存する事は悪いことではありません。

 

また、患者さんの年齢や生活環境、口腔内への意識や衛生環境によっても、治療方針は大きく変わります。

 

山中歯科では、様々な治療法を提供できるように日々診療を行っています。

 

山中歯科 山中大輔

 

 

 

 

 

 

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